SECaaS とは? 仕組みやメリットできることを詳しく解説
本記事では、SECaaSについて、その仕組みやメリット、実際にできることを詳しく解説していきます。
近年、サイバー攻撃の技術の高度化や手口が多様化したことにより、企業が活動を続けていくためには、セキュリティをより強化する必要があるといえるでしょう。
SECaaSは、低コストでセキュリティを強化するサービスとして現在注目を集めています。導入を検討している方は、本コラムを読んでぜひ参考にしてみてください。
目次
SECaaSとは?
SECaaS(Security as a Service)とは、SaaSの1つで「クラウド基盤セキュリティ」や「セキュリティクラウド」と呼ばれることもあります。
セキュリティクラウドという名前からSECaaSを「クラウドを保護するセキュリティ」と思うかもしれませんが、実際には「クラウドを介して顧客が必要とするセキュリティサービスを提供する」というのがSECaaSです。
SECaaSの定義を解説
SECaaSは、クラウドコンピューティングの一種で、リモート上のホストサーバーでアプリケーションを実行しますが、サービス自体はクライアントのデバイスを含む、ローカルにあるITインフラと合わせて利用されます。
一般的には、セキュリティサービスはクラウド上で実行されるケースが多いですが、ローカルのサイバーセキュリティインフラとクラウドベースのリソースを組み合わせて構築するケースが多くみられます。
SECaaSには、低コストで且つ良質なセキュリティサービスを享受できるというメリットがあり、近年多くの企業で導入されています。
SECaaSの仕組み:サービスをローカルネットワークインフラと統合すること
SECaaSは、ハードウェアをクラウド上で用意でき且つ適切なセキュリティツールと一緒に用意することができる為、IaaS(Infrastructure as a Service)と連携して機能します。
セキュリティサービスは決して安くなく、更にそのリソースを扱うエンジニアなどを雇うことになると、非常に大きなコストがかかってしまいます。そこでクラウドベースのセキュリティサービスを導入することで、高品質なセキュリティ技術を利用しながらも、コストを最大限に抑えることができるのです。
SECaaSを導入するメリット
SECaaSを導入することは、様々な規模の組織にとって多くのメリットがあります。もし、社内にインフラを持つ組織であれば、多くのリソースを割いてまでクラウドベースのサービスに移行することに疑問を持つかもしれません。そこでここでは、SECaaSを導入するメリットをいくつか紹介します。
セキュリティコストの削減ができる
一番大きなメリットは、コストを削減できることです。セキュリティ対策のためのリソースを組織で保有することは、コストの面から考えると、大きな負担となります。
ソース自体も大きなコストがかかりますが、それを扱うエンジニアなどの人件費も抱えなければいけなくなり、大きなコストを要します。
そこでSECaaSなどのクラウドによるセキュリティサービスを導入することで、利用したリソースにのみにコストがかかる為、初期コストや維持コスト、人件費などを大幅に削減できます。
常に最新状態を維持できる
クラウドプロバイダは常に最新のテクノロジーを顧客に提供しています。それは、多くのプロバイダが存在する中で最新の技術を提供することで、顧客から選んでもらう必要があるからです。
企業が常に最新の技術を導入しようとすると、そのたびにアップデートが必要になり、多くのコストを要します。そこでSECaaSなどを活用することで、高いセキュリティ性と最適なインフラを合理的なコストで導入することができます。
インストールと設定を簡略化できる
インストールや設定を簡略化できることも大きなメリットと言えます。
通常、数週間かかるといわれるインストールや設定といった作業を、SECaaSであれば数分間で実現できることもあります。オンプレミスでの導入に比べ、容易に設定が行えることが多いです。
SECaaSの導入でできること
クラウドサービスが普及した現代では、多くの組織でクラウドインフラが導入されています。
一般的には、データの保護といったセキュリティを高める為に、インフラと共にセキュリティサービスが導入されています。そこでここでは、クラウドサービスの一つであるSECaaSを導入することで、できることを紹介していきます。
ディザスタ・リカバリの実装
ディザスタ・リカバリ(Disaster Recovery)とは、地震や津波などの災害によってシステムが利用不可能になった際に復旧すること、あるいは復旧のためのシステムのことを指します。企業などの組織はディザスタ・リカバリプランによって、災害の際にどのように復旧していくかを示す必要があり、違反した組織は多額の罰金を科せられる可能性があるため注意が必要です。
SECaaSを導入することで、組織のリソースをクラウド上に保管することができる為、DRの規制要件に準拠できることもあります。
メールのフィルタリング
SECaaSの中には、フィッシングやマルウェアといったセキュリティリスクを未然に防ぐ目的で、怪しいメールをユーザーの受信トレイに送るのではなく、一度隔離してレビューする機能が備わっているものもあります。
スパムや悪意のあるメールを開いてしまうと、組織の機密情報などが漏洩し、重大な問題を引き起こしかねません。このような、怪しいメールなどを事前に隔離することで、組織のセキュリティを担保してくれます。
継続的なデータ監視
継続的にデータの監視を行う事で、脅威を特定し、管理者に不審なアクティビティを報告してくれるサービスもあります。
不審なアクティビティとは、与えられている特権の階級が低いユーザーが機密性の高いファイルへのアクセス付与要求や、そのような機密性の高いネットワークにおいて異常なトラフィックが検知される、認証の失敗回数が以上に多い、などを指します。
監視サービスの導入によって、このような不審なアクティビティを検知し、管理者に報告することで、セキュリティリスクを未然に防ぐことが可能になります。
SECaaS市場は今後も拡大する
上述してきたように、SECaaSでできることや、そのメリットは非常に多岐にわたります。このように、多くのメリットを享受できるSECaaSの市場は今後一層拡大していくことが予想されます。
実際にグローバル調査会社スタティスタによると、SECaaS市場は今後より一層成長することが見込まれると明言しています。
まとめ
本コラムでは、SECaaSについて解説し、そのメリットや実際にできることを紹介してきました。
是非本コラムを参考に、SECaaSの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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