IGAでできること、導入するメリットを徹底解説
IGA:IDガバナンスと管理(Identity Governance and Administration)は、企業が抱えるIDに関する複雑な業務を効率化できるヒントとなります。本記事では、そんなIGAに関して、実際にできることや導入するメリットについて解説します。
目次
IGAとは何か
IGAとは、IDガバナンスとID管理を合わせたものです。
IDガバナンスとは、ユーザーが利用するアプリケーションなどに対して、アカウントごとに必要なタイミングで最適な権限をもつよう制御をすることです。
つまりIGAは、IDを管理するのみではなく、アクセス権限の最適化を行うことで、不正なアクセスを予防し、企業のセキュリティを強化できます。
そもそもなぜIGAが必要なのか
近年の複雑なIT環境では、企業が一貫してIDガバナンスや管理を行う事は非常に困難と言えます。更にリモートワークの普及や、多くのクラウドサービスの利用などにより、難しさに拍車がかかっています。
一方で、企業が従業員に対して過剰にアクセス権限などを付与すれば、セキュリティが脆弱になり、サイバー攻撃や機密情報の漏洩など重大な問題を引き起こしかねません。
IGAを導入し、IDライフサイクルに応じた適切な管理、権限付与を行うことで、昨今の複雑な環境下においても不適切なアクセスを防止し、セキュリティを向上させることができます。
IGAは何ができるのか
IGAを活用することで、企業は正確かつスムーズなユーザーの利用環境を提供することが可能です。ここではより具体的にIGAでできることを4点紹介します。
パスワード管理やセキュリティ対策
パスワードボールト機能は、多様なアプリケーションとつながり、パスワードやユーザーIDを安全に保存します。ユーザーは1つのパスワードを覚えるだけで良く、解読の難しいパスワードを使用することになるため、外部からの脅威に対してリスクを最大限減らせます。
また、シングルサインオン(SSO:Single Sign On)を導入する組織も増えています。これにより、ユーザーは1回の認証で複数のシステムが使用可能になります。認証の入力回数が減ることになるため、組織が攻撃を受けるリスクを最小限に減らせます。
シングルサインオン(SSO)についての詳細は、こちらの記事を参照ください。
スムーズな自動アクセス要求管理
自動でのアクセス要求機能により、ユーザーがスムーズにアクセス権を要求できます。さらに管理者は、特定のユーザーが連携システムに対して必要なアクセス権を自動で付与したり、アクセスの承認を行うことも可能です。
権限管理
情報システムの管理者は、連携システムにおいて、ユーザーに必要な権限を付与することができます。例えば、あるユーザーはデータの削除、追加、編集ができますが、他のユーザーはデータの閲覧のみしかできないなどです。
プロビジョニング
IGAでは、オンプレミスとクラウドどちらのリソースに対しても、アクセス権限の管理が可能な場合もあります。プロビジョニング機能が利用できるシステムの場合には、アカウントの作成なども自動で行うことができるため、運用負荷の軽減が期待できます。
IGAを導入するメリット
上述したように、IGAには多様な機能がありますが、ここでは導入するメリットをより具体的に紹介します。
スムーズなユーザIDの管理
昇進、異動や退職などにより、ユーザーの組織内での立場が変化すると、アクセス権限も変わるケースもあります。IGAを導入した場合、その権限に適切なサービスの利用や解除等の変更をスムーズに行えます。
セキュリティ強化
IGAでは、IDを一元管理するため、ユーザーが業務を行う上で必要なアクセス権の変更を一度で済ませることができます。これにより、不必要なデータへのアクセス防止が行えます。
危険なアクセスの排除
IGAにより管理者は認証の証跡を一か所で把握することができるため、異常があった場合に、問題に対してスムーズに対処を行えます。
まとめ
本コラムでは、IDガバナンス、IGAについて実際に導入するメリットや、できることなど解説してきました。
IGAを導入することによる企業のメリットは、スムーズなIDの管理、セキュリティの強化、危険なアクセスのチェックなど、多くあります。ID管理にお困りの場合には、IGAの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ぜひお気軽にご相談ください
ゼロトラストの構成要素に欠かせない統合的なID管理を実現します。
\詳しいPDF資料はこちら/
資料ダウンロードはこちら\お見積りや導入のご相談はこちら/
お問い合わせはこちら