このままで大丈夫?
業務の属人化を解消する方法と有効なツール
総務省が発表した2023年の労働力調査によると、転職者数は328 万人(前年比25万人増)、転職希望者数は1007万人(前年比39万人増)でした。2021年のコロナ禍以降においては、とくに若手から中堅社員の転職率が増加しています。
出典:労働力調査 長期時系列データより
転職を希望する労働者が増えているということは、企業や組織にとっては由々しき問題です。せっかく業務を任せていても、転職されてしまってはすぐに別の人員を補充しなければならなくなります。ただ、その業務がその人にしかできない状態になっていると、人を入れても業務が回らないと言うことになりかねません。
そこで本記事では業務の属人化について解説し、その解消方法や助けとなるツールについて見ていきます。社内の業務が属人化されてしまい、誰でもできるように標準化を進めたいが上手くいかないとお悩みの担当者は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
業務が属人化することの問題と原因
業務の属人化とは、その業務の流れや内容を特定の担当者しか知らない状態を言います。企業や組織内で、なぜ業務が属人化してしまうのでしょうか。またどのような問題があるのでしょうか。以下の4点について解説します。
- 積み重なってきたノウハウが複雑で標準化できていない
- 業務に関する情報共有を行う仕組みがない
- 社内でその業務が重要視されていない
- 業務の担当者による保身
1. 積み重なってきたノウハウが複雑で標準化できていない
固定化された担当者が長年関わってきた業務は、積み重なってきたノウハウが多く複雑になってしまっており、誰でも業務を実施できるように標準化することが困難です。このような状況で、その担当者が突然の退職や病気などで不在になってしまうと誰もその業務がわからず、引き継ぐこともできていないため、業務が止まってしまいます。積み重なってきたノウハウが複雑だからといって、その人に任せっきりにしてしまうのは危険です。
2. 業務に関する情報共有を行う仕組みがない
仮にマニュアルが整備されて誰もがその業務を行えるようになったとしても、業務内で発生した事象に関して情報共有する仕組みがなければ、マニュアルの更新ができません。結果的にマニュアルが陳腐化してしまって、最新の業務は特定の担当者しか知らないという状況に陥ってしまいます。せっかく標準化が進んでも、関係者の情報共有がなければ意味がありません。
3. 社内でその業務が適切に評価されていない
経営者や上司がその業務を適切に評価していなければ、業務によってもたらされる結果だけに目が向きがちです。良いアウトプットがでているのだから問題ないだろうと認識されてしまい、業務が属人化されていたとしても問題視されません。業務の流れに関して、担当者だけが知っているという状態ではなく、管理する上司や経営者がいつでも見えるようにしておくことが重要です。
4. 業務の担当者による保身
その業務を実施できる人がその人しかいないとなれば、担当者の社内での存在価値が上がります。自分に取って代わる人がいないとなれば、退職を迫られたり、閑職に移動させられたりということもないので、長期的に雇用してもらえると考えるでしょう。また、ほかにその内容を知らないので、誰にも文句を言われないというメリットも考えられます。
業務の標準化の進め方
属人化を解消して、業務の標準化を進めていくには以下のようなステップがあります。
- 標準化する業務の洗い出し
- リスク調査・分析
(※属人化するリスクと属人化しないリスクを精査し、優先順位付けの材料とする) - 優先順位を付ける
- 手順の可視化
- ノウハウの蓄積
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
業務の属人化を解消して標準化する方法
具体的に属人化を解消して、業務を標準化する方法を3つご紹介します。これらは順番に取り組むというものではなく、企業や組織の状況に合わせて、最適なものに取り組むといいでしょう。
方法1. 情報共有の仕組みを整備
業務を行っていく際に、上司からのコメントを次回に反映させなければならない場面があります。こういった情報共有をメールで行っていると、見落としがあったり連絡漏れなどがあって、反映されなくなってしまいます。関係者に共有しやすい情報伝達の方法と、後から検索をして探し出しやすい仕組みなどが求められます。
方法2. マニュアルの作成
担当者の経験と勘だけで業務を行うのではなく、その内容をマニュアルに落とし込んで、誰でもその業務ができるようにすることが重要です。ただマニュアルを作成するだけでなく、更新や修正が発生した時にすぐに反映させられる方法でないと陳腐化しかねないので、注意が必要です。
方法3. ツールの導入
標準化された業務を実際に回していくとなると、どうしても作業量が増えてしまい、むしろ効率が悪くなったと担当者から指摘を受けることがあります。例えば、仮にマニュアルを紙で用意していた場合、更新されるたびに印刷をしなければなりません。そこでマニュアルの更新・共有ができるツールを活用すれば、いちいち印刷する必要がなくなります。また更新のたびに通知がいくため、漏れのないマニュアル運用に役立ちます。
属人化を解消するおすすめのツール Gluegent Flow
- 業務フローをシステム化
マニュアルやルールで規定した業務フローをシステム化できるため、誰もが同じプロセスで業務を進められます。 - 選択式の入力項目の採用
これまで担当者が経験と勘で入力していた内容を、チェックボックスやプルダウンリストを用いた選択項目にすることで、経験の浅い人でも間違わずに入力できます。 - 漏れのない情報共有を実現
履歴やコメントをシステム内で残せるため、漏れのない情報共有が可能です。また後から検索できるのも、紙のメモやメールにはない強みです。 - 進捗状況の可視化
実際のフローがどのように進められているか可視化されているため、上司などの管理者も内容が把握できます。フローに問題がある場合、すぐに見つけて手を打打つことが可能です。 - 専門知識なしでフローが作成できる
プログラムの知識がなくてもフローを作成できるため、改修が必要になった場合にすぐに反映させることができます。
Gluegent Flowのおすすめポイント
ここまで、Gluegent Flowによって標準化できる点を紹介しました。ここからは具体的な事例を交えて、より詳細なGluegent Flowの機能について見ていきます。
ポイント1. 業務の手順をシステムに落とし込める
GMOフィナンシャルゲート株式会社様
Gluegent Flowを活用して、業務の手順をシステムに落とし込まれました。
プログラミングの知識がなくてもフローの設定ができるため、承認フローと業務フローを連動させて、後から誰が承認して、どう対応したかまで確認できるようにする仕組みも実現されています。
また、承認者以外にも経路のなかに、内部監査の関係者をフォローとして入れる運用も行っており、監査に必要な情報をここから得る仕組みを実現されています。
GMOフィナンシャルゲート様の詳しい事例はこちらからご覧ください。
ポイント2. 業務の流れが可視化されるため進捗が確認できる
株式会社AIT様
Gluegent Flowの機能を利用して、業務フローの可視化を実現したお客様です。
稟議書や社内の申請書などは紙やメールで運用していたため、時間短縮も含めた効率化を考えていました。また紙での回覧は処理が複雑になることもあったため、システム化による改善に迫られていたのです。
Gluegent Flow導入により、紙で回覧していた時には2,3日かかっていた処理が、1日で終わるようになり業務効率が大幅に改善されました。また管理部門の目線でいうと、未完了の処理がどれくらいあるかなどが一覧で確認できるため、埋もれてしまうことがなくなりました。ひとつひとつの業務効率が上がっただけでなく、処理状況の可視化に役立ちました。
株式会社AIT様の詳しい事例はこちらからご覧ください。
ポイント3. 履歴やコメントで情報共有が可能
株式会社フェリーさんふらわあ様
履歴やコメントを共有してナレッジを蓄積できるようになったお客さまです。
Gluegent Flowを用いたフローでは、差し戻しなどでコメントが残されると、関係者全員に通知が届けられます。承認のルールや注意点がナレッジとして蓄積できるようになり、ミスの再発防止に効果的です。そのため使えば使うほどに品質が良くなり、継続的な効率向上に役立っています。
株式会社フェリーさんふらわあ様の詳しい事例はこちらからご覧ください。
ポイント4. プログラミング知識がなくても作成が可能
IDEC株式会社
ワークフローシステムのリプレイス時に、Gluegent Flowを選択頂き、効率的な移行を実現されました。
プログラミング知識がなくてもフローが作成できるGluegent Flowであれば、業務の経路から、入力フォームまでプログラミング知識がなくても設定可能です。そのため、情報システム部門だけでなく、各部署の方でもフローの作成が可能です。
IDEC株式会社の詳しい事例はこちらからご覧ください。
まとめ
さまざまな企業や組織で、頭を悩ませている業務の属人化について、問題と原因、そして具体的な解消方法や事例についてまとめました。
事例にもあるように、弊社はさまざまな企業の属人化解消に貢献してきました。これまで培ってきた経験をもとに、御社の属人化解消にお役に立てると自負しております。具体的にどのように進めればよいか迷われているのであれば、まずはこちらから資料請求を行ってみてください。