Slackでワークフローを構築するには?
注意点やツール連携についても解説
コミュニケーションツールのSlackは、チャットをベースにしたメッセージプラットフォームです。社内外の人とのやり取りに使用されるなど注目を集めています。Slack日本法人調べ(2020年)によると、日本は世界で2番目のユーザー数を誇ると報告されるほどSlackの導入が進んでいます。
稟議書などの起案・承認といった業務でSlackのワークフロー機能を利用している会社もありますが、使用しているうちに機能の不足を感じ、別のツールを検討する場合もあるようです。
そこで本記事はSlackについて解説し、ワークフローをSlackで構築する際の注意点についてまとめます。またSlackと連携可能なワークフローシステムも紹介するので、最後までご覧ください。
目次
Slackとは?
Slackは2013年にアメリカでリリースされたコミュニケーションツールです。アメリカのSlack Technology社が開発したツールで、日本でも多くのユーザーが利用しています。インターネットに接続できる環境であれば、PC、スマホから利用可能で、チャット機能、ファイル管理、検索機能、ビデオ通話機能など機能も豊富です。
Slackのワークフロービルダーとは?
Slackのワークフロービルダーは、定型的な業務を自動化してワークフロー化するツールです。作成したワークフローは、チャンネルに新しい人が参加した時や、外部ツールからのリクエストがあった時に起動させたり、決められたスケジュールに従って動作させたりできます。
入力フォームを作成して、内容に基づいたメッセージ送信も可能であるため、社内の稟議書の回覧といった承認フローで使用される場合も見られます。
Slackを使った社内コミュニケーションの事例
日本でも利用が広がっているSlackですが、具体的にどのような場面で使用されているのかイメージできない人もいるでしょう。ここではSlackを使った社内のコミュニケーションについて、2つの事例を紹介します。
事例1:申請や承認依頼をSlackで個別依頼
1つ目は、メールに代わる連絡手段として用いられるケースです。例えば、出張が予定されている場合、出張前に事前出張申請を行い、出張後に事後出張報告および立替払い精算申請を行います。この書類を起案し、回覧する場合に上長に対してメッセージで起案した旨を連絡し、承認を依頼します。
Slackのチャットベースのコミュニケーションは、メールに比べて安易に連絡ができるため重宝されている機能です。
事例2:定型業務をワークフロー化して運用
2つ目は、ワークフロービルダーを使用した定型業務のワークフロー化です。例えば、有給休暇の申請業務をワークフロー化する場合を考えます。申請者、申請日などの必要な項目をフォームに設定して入力を促し、上長にその旨を送信可能です。上長が内容を確認し承認を行うと申請者に自動で連絡がいき、申請が承認されたと通知されます。
Slackでワークフローを運用する際の注意点
誰でも簡単に設定でき、Slack上で様々なアクションを自動化できるワークフロー機能ですが、実際に導入する場合には注意しておくべき点があります。ここではその注意点を5つまとめます。
注意点1:有料プランの申し込みが必要
ご注意ください、ワークフロー機能は、無料プランで提供されていません。有料プランへの申し込みが必要ですが、使用するユーザーの数に合わせた費用が発生するため、機能面と照らし合わせて費用対効果を事前に確認するようにしましょう。
注意点2:ワークフローの使用箇所が見つけられない場合も
Slackのワークフローは、チャンネルと呼ばれるグループ上で設定されます。グループを細分化して複数のチャンネルを設定した場合、必要なワークフローを使用者が見つける際に時間を要する場合があります。
ワークフローを構築する際には、別に一覧表を作るなどして、見つけやすい運用を検討するようにしましょう。
注意点3:入力フォームの内容が限定的
上記で例示した有給休暇の申請のように、申請者や申請日といった入力項目を設けて入力フォームの作成が可能です。ただし、勘定科目や商品コードのように独自のデータに基づいた入力制限を設けようとすると、複雑な設定が必要になる場合があります。
利用者の負担を減らしたり、入力ミスを減らしたり、より入力しやすいフォームが必要な場合は、別の手段も含めて検討するといいでしょう。
注意点4:証跡管理をきっちり行うには手間がかかる
申請者が起案した日付や、上長が承認した日付といった証跡を残すためには、ワークフローを構築する際に、証跡を残すステップを設ける必要があります。起案や承認といったアクションの度にステップを設けてワークフローを制作するのは手間がかかるため、内部統制に力を入れる場合にはその手間も想定しておくといいでしょう。
注意点5:複雑な承認ステップは作れない
稟議書の承認フローなどでは、例えば金額によってルートが分岐する場合があります。Slackのワークフロービルダーでは、条件付きの分岐の機能は用意されていません。そのため、条件によって承認者が増えたり、承認者や部門が変わるといった変更はできない仕組みになっています。
おすすめはSlackとワークフローシステムの共存
ここまで、Slackのワークフローを導入する際の注意点をまとめました。もし、Slackのワークフローでは自社の要件を満たさないと判断した場合、別システムの導入の検討が求められるでしょう。日常的にSlackが利用されているのであれば、ワークフローシステムを完全に独立させるのではなく、連携させることで承認や決裁依頼の通知がSlackに届くようなしくみが構築できれば、業務を円滑に進めることが可能です。
ただし、すべてのワークフローシステムがSlackと連携可能なわけではありません。システム導入後にSlackとの連携ができないと気づいても後の祭りです。ワークフローシステムの導入を検討する場合には、Slackとの連携機能について詳細を確認するようにしましょう。
Slackと組み合わせて使えるワークフローシステム Gluegent Flow
ここからは、Slackとの連携が可能でSlackワークフローにはない機能を持ったGluegent Flow(グルージェントフロー)の特長について紹介します。
特長1:Slackと連携できる通知機能
Gluegent Flowでは、エンドユーザーが日常的に使用しているSlackとの連携が可能です。申請者や経路の担当者などへの通知をSlackのチャンネルに対して行えるため、メールなどのほかのコミュニケーションツールを使用する必要はありません。Slack上に届いた処理依頼通知から、ログイン不要で申請画面に到達できるため便利です。
なお、Slack連携はBusiness プラン及びPremium プランにて、ご利用いただけます。
特長2:ノーコードで直感的に作成できる
申請時の入力フォームや、申請のルートなどをコードを書かずに直感的に作成できます。一般的にワークフローで必要とされる条件分岐も網羅しており、ワークフローを管理する人にプログラミングの知識がなくても作成可能です。また、管理者の異動などで引継ぎが発生しても、専門的な知識が最小限で済むので手間が抑えられます。
特長3:カテゴリから申請フォームを選べる
申請フォームは、部門や申請内容の種類によってわけられたフォルダで管理されるため、エンドユーザーが起案する際に、どこにあるのかが見つけやすくなっています。どこから申請すればよいかわかりやすいため、余計な手間の削減につながるでしょう。
特長4:申請状況が簡単に確認できる
申請状況が一覧で確認できる画面があるため、エンドユーザーが申請した書類がどこで滞っているかなど見つけやすくなっています。また、入力フォームから入力した内容やコメントなどを対象に幅広く検索できるため、上長や管理者が特定の書類を探すのに有効です。
特長5:証跡が残るので内部統制に強い
Gluegent Flowでは、ユーザーIDとパスワードでログインをして使用します。そのため、どのユーザーがどんなアクションを行ったかの証跡が自動で残るようになっています。管理者がわざわざワークフローのステップ中に指定しなくても証跡が残るため、内部統制に強い仕組みです。