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その定型業務はRPA?それともワークフロー?

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感染症対策をはじめとする働き方の変化によって、私たちの仕事の進め方は大きく変化しました。それまで多くのデスクワークは、オフィスに人がいる前提で業務プロセスが決まっていました。そのため、テレワークが導入されて対面でのやりとりがなくなるとコミュニケーションが取りにくくなったり、データや書類のやりとりに不都合が生じ、仕事が滞るという場面が増え、業務プロセスの見直しを迫られることになった企業も多かったことでしょう。

本来業務プロセスの見直しはステップバイステップで行う活動ですが、短期間で対策する必要があったために、急場しのぎでRPAツールやワークフローシステムを導入した企業様も多かったのではないでしょうか。

今回は、RPAツールやワークフローシステムの効果的な使い方についてご紹介します。

その定型業務はRPA?それともワークフロー?
 目次

業務は「定型業務」か「非定型業務」に分類できる

すべての業務は、定型業務と非定型業務に分けることができます。業務を「定型」と「非定型」のように整理する方法は最近始まったものではなく、業務プロセスを改善しようとすれば、自然にたどり着く分類の一つです。RPAやワークフローシステムは定型業務を効率化するツールです。ここで改めて定型業務について整理してみます。

定型業務とは

定型業務とは、フローやプロセスが定まった業務を指します。いつも同じ流れで業務が進み、やり方を覚えさえすれば誰でもできるような業務のことです。

定型業務の例
  • 既存取引先からの定期的な受注対応
  • 請求書の発行
  • 月次の売上報告書作成
  • 社員が入社した際の人事やシステム関連の手続き
  • 備品購入申

例を見てわかるとおり、繰り返し行われる業務であることが特徴です。場合によっては単純作業などと呼ばれてしまうこともありますが、日常の業務を円滑に進めるためにはなくてはならない重要な業務です。また、判断が必要な場面があっても、条件が明確になっていて誰が判断しても同じ結果になる場合は定型業務ということができます。

例えば、金額が〇〇円以上だったら承認者は△△であるとか、◇◇部門からの申請は△△部門で対処する、などです。報告書作成のように毎月内容が変わっているように見えても、細分化すればデータ集計と加工、表作成は定型業務であり、次月の展望を書くという作業自体は、中身が異なる定型業務と言えるでしょう。

非定型業務とは

非定型業務とは、フローやプロセスがきっちり定まっておらず、過去の類似した業務とも流れが同じでない業務と言えるでしょう。判断や考察が必要であり、進む方向も変わり、同じ内容で繰り返し発生することはありません。

非定型業務の例
  • 新規事業の立ち上げ
  • クレーム対応
  • お客様への提案、商談

大きなくくりで見ると、クレーム対応や商談は何度も発生する業務であり定型業務のように見えますが、内容によって判断が変化し次のアクションも変わります。「誰がやっても同じ結果になる」定型業務とは異なるため、「非定型業務」と言えるでしょう。

RPAとワークフローの得意領域

前章でご紹介した業務のうち、RPAやワークフローシステムが得意とするのは「定型業務」です。いずれも定型業務を効率化するという役割を担っていますが、それぞれ異なる特徴を持っているので整理してみましょう。

RPAとは

  • 「Robotic Process Automation」の略称。日本語では「ロボットによる業務自動化」と訳されることがあります。
  • 主にPCのデスクトップ上での作業を手順通りに行います。
  • インターネットブラウザ、Excel、メール、Wordなど複数のアプリケーションの起動や、データの入出力を柔軟に行うことが可能です。

ワークフローシステムに比べて、より「自動化」に軸足をおいたソリューションと言えます。誰がやっても、手順にさえ従えば同じ結果を得られるものです。さらに、処理対象が大量にあったとしても、コストや処理時間がそれに比例して増加するわけではありません。大量にさばければ、それだけ効率化の効果が高いと言えます。データの整理や集計、データに基づいたレポート作成などが最も得意とする分野です。

一方で、決まりきった業務プロセスだとしても、処理の過程で人間の判断が必要な場合は、RPAの利点を活かしにくいでしょう。例えば、金額〇〇円以上などの定量的な指標で判断できれば条件分岐としてプログラミングし、その後の工程を変化させることもできますが、複雑な物を作ってしまうとメンテナンスが大変になり、運用負荷が増えてしまいます。機械的な判断ができたとしても、業務プロセスで判断する場面が多い場合は、ワークフローを活用した方が良いかもしれません。

ワークフローシステムとは

  • 主にドキュメント形式で記載された情報を人から人に伝達するシステム。その過程では、人による判断や処理が発生します。
  • 適切な経路さえしっかり定義されていれば、処理をするべき人に必要な情報が提示され、その責任において判断、決裁をすることができます。
  • 情報に不足や不適切な点があれば、差し戻して、条件の変更を促すこともできます。

人の判断を伴う処理の効率化には、ワークフローが最も良い結果を産むでしょう。

それぞれに強みや特徴がありますが、RPAとワークフローが共通して目指すものは、「定型業務を効率化し、非定型業務に注力できるようにする」ということです。粒度や内容の向き不向きがあるものの、目指す先には近しいものがあるでしょう。さらに言い換えれば、その利用目的は、「従業員のマンパワーを最大化して、短時間に高い価値を創造する」ということになります。

RPA的にも活用できるワークフロー Gluegent Flow

Gluegent Flow

これまでRPAとワークフローシステムのそれぞれの特徴をご説明しました。最後に、弊社が提供するGluegent Flow(グルージェントフロー)についてご紹介します。

Gluegent Flowはクラウドで稼働する本格的なワークフローシステムです。さまざまな業務プロセスをワークフローとして定義し、いつでもどこでも、処理を滞らせることなく業務を進めることが可能です。また、全ての処理はクラウド上に保存され、改ざんされることはありません。さらに、現在「紙」で回っている処理を、その「紙」のイメージそのままに電子化することができ、社内の抵抗も抑えて展開することが可能です。また、稟議書や経費精算などの想定される申請書のテンプレートを多くご用意していますので、すぐに業務に適用することも可能です。

また、Gluegent Flowは単に判断の必要な書類を人から人に受け渡すだけのワークフローシステムではありません。Google Workspace や Microsoft 365 と連携することができ、RPAのように業務を自動で行うことも可能です。

  • Google Workspace と連携して、Gluegent Flowで承認された内容を見積書の形に加工し自動出力
  • Microsoft 365と連携して、Gluegent Flowに添付された書類をSharePointに自動アップロード
  • 入力されたデータはGoogle スプレッドシートやExcelに1行ずつレコードとして出力できるため、他のシステムへのデータとして活用することも可能

業務で活用する多くの情報の中には、承認が必要なものも多く存在します。大量のデータを集計するだけであればRPAに任せて良いでしょうが、個別のデータ(人事情報や案件ごとの見積書、基幹システムへの取引先情報や商品・部品のデータなど)を扱う場合は、承認の履歴を残すことが難しいRPAは適切でないかもしれません。そのような場合にはGluegent Flowを活用いただけるのではないでしょうか。

Gluegent Flowは、2011年にサービス提供を開始してから10年以上のロングランサービスです。エンタープライズのお客様からスタートアップ企業様まで多くの実績があります。さまざまな活用例でご利用いただいており、豊富な経験をもとに貴社の業務の効率化をお手伝いさせていただきますので、ぜひご相談ください。