進まない業務プロセス改善を進めるために
押さえておきたい準備とは?
少子高齢化による労働人口の減少や、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進など、企業や組織の活動は常に変化への対応が求められています。環境の変化に対応するためには、既存の業務を見直し効率化して人や時間・コスト面で余力を生み出す必要があるでしょう。余力を生み出すには自動化や省力化の仕組みを構築したり、人・データ・システムの連携を行って業務の自動化や効率化を進める必要があります。
そこで本記事では業務プロセス改善について、進まない理由や事前に行うべき準備などをまとめます。企業や組織の活動をより効率化したいとお考えの担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
業務プロセス改善とは
業務プロセスを一言でいうと「業務の連なり」を意味しています。部門やチームに対して割り当てた業務が最終的に利益につながるように、企業は1つ1つの業務を連ねて業務プロセスを設計します。それぞれの組織やチームにどのような機能や役割を持たせればよいのか、責任と権限をどの程度にすればよいのか定義した組織や業務プロセスは、企業や組織の根幹であるといえるでしょう。
この業務プロセスをより効率よく、効果の高いものに改善することを業務プロセス改善といいます。業務プロセス改善を進めるには、行き当たりばったりで実施するのではなく現状をしっかり把握し、計画的に実行することが求められます。
業務プロセス改善が進まない理由
業務プロセス改善の必要性を理解している企業や組織は多く存在しますが、実際に改善を進めるにはいくつかの課題が存在します。ここからは業務プロセス改善が進まない理由を下記の通り3つ紹介します。
- 改善具合を評価する具体的な仕組み・数値目標がない
- 当事者を巻き込めていない
- 変化を望んでいない人が存在する
それぞれについて解説します。
理由1:改善具合を評価する具体的な仕組み・数値目標がない
業務プロセス改善が進まない理由として、効果測定や客観的な評価をする仕組みがないことで施策を実施した時の効果が判断できないというのがあげられます。現状の棚卸を実施せずに、課題や問題がわからないまま改善を進めようとすると、どのような変化が起こったのかわからず良し悪しが判断できません。
また、現状を把握し課題や問題が視覚化されても、数値目標が設定されなかったために中途半端な改善になってしまう場合もあります。リードタイムを2日短縮する、担当者の労働時間を10%削減するなどといった数値目標の設定が求められます。
理由2:当事者を巻き込めていない
業務プロセス改善に取り組むべき人たちの間に温度差があると上手く進めることができません。例えば経営陣が旗を振って業務プロセス改善を進めようとしても、実務者が積極的に関わろうとしていなければ、普段の業務を優先してしまい改善が進まないでしょう。業務プロセス改善によって得られるメリットを当事者間で共有し、施策を実施すれば労働環境が向上すると思ってもらうなどして、当事者に高いモチベーションをもってもらえるよう工夫しましょう。
理由3:変化を望んでいない人が存在する
企業や組織のように人が集まると、なかには変化を嫌い業務プロセス改善に後ろ向きな人もいるでしょう。そういう人が改善プロジェクトのメンバーにいると、後ろ向きな発言をするなどして士気を下げてしまいます。まずは業務プロセス改善に前向きである人をプロジェクトのメンバーに選定し、いち早く成果や結果を示し、プロジェクトに対して傍観している人たちを味方にしていきましょう。変化を嫌う後ろ向きな人も、プロジェクトの結果が出るようになれば意識を変えてくれるはずです。
業務プロセス改善を進めるための準備
ここまで業務プロセス改善が進まない理由についてまとめました。その理由をふまえて、実際に業務プロセス改善を進めていくための準備について、下記の4つの視点で解説します。
- 現状を把握する
- ECRSの考え方に沿って課題を抽出する
- 取り組むべき課題を絞り込む
- ゴール設定を行う
それぞれについて詳しく見ていきます。
準備1:現状を把握する
業務プロセスと言っても企業や組織のなかには無数のものがあるでしょう。そのすべてについて現状を把握し視覚化していきます。この際に「情報」に着目して整理をしていくことがおすすめです。例えば新しい受注が発生した時に、営業担当者はその情報をどこから手に入れ、どこに書き込んでいるのか、そして誰と共有し、最終的にはどのように保管されるのかまで整理するといいでしょう。
準備2:ECRSの考え方に沿って課題を抽出する
ECRSとは排除(Eliminate)、統合(Combine)、再構成(Rearrange)、簡素化(Simplify)の頭文字をとったもので、生産現場の業務改善手法として使用されています。把握した業務プロセスに対して、排除できるような無駄なものはないか、統合できるような類似した作業はないか、順番を変える事で効率化できるようなものはないか、手間のかかることをデジタル化などで簡素化できないかと言った視点で課題を抽出していきます。この抽出作業がどれだけ丁寧にできるかで業務プロセス改善の効果が大きく変わると言ってもいいでしょう。
準備3:取り組むべき課題を絞り込む
課題が抽出されればどの課題から取り組むべきか優先度を設定していきましょう。その課題を解決すればどれくらいの効果が期待できるのか、またその改善を行うためには人や時間・コストがどれくらい必要なのかという視点も重要です。業務プロセス改善に取り組み始めた当初は、できるだけ早く効果が実感できるものから取り組むとよいでしょう。効果が実感できれば、組織内で改善業務に協力的になる人も増えると思われます。
準備4:ゴール設定を行う
取り組むべき課題が明確になれば、KPI(重要業績評価指標)やKGI(重要目標達成指標)を設定してゴールを明確にしましょう。評価の指標を明確にすることで、状況の観察が可能になり目標達成に向けた進捗状況が把握できるようになります。また、課題を解決することで「業務工数の30%を削減する」や「リードタイムを20%短縮する」といった定量的な評価指標を設定することも重要です。
業務プロセス改善を行うためのツール選定
ここまで業務プロセス改善が進まない理由と、進めるための準備についてまとめました。実際に業務プロセス改善を進めていくうえでは何かしらのツールを利用することがおすすめです。なかでも企業や組織の業務プロセスを可視化しながら、効率化も行えるワークフローシステムを利用するといいでしょう。
業務プロセス改善を支える「Gluegent Flow」
実際に業務プロセス改善を進めていくならば、クラウド型ワークフローシステム「Gluegent Flow(グルージェントフロー)」がおすすめです。Gluegent Flowの特長は下記の通りです。
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業務プロセス改善の事例紹介
ここでは、Gluegent Flowを活用してクリニック支援業務のプロセス改善に成功した株式会社ヴァージニア様の事例について紹介します。
Gluegentのカスタマーサクセスの伴走が大きな支援に!:株式会社ヴァージニア 様
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まとめ
本記事では業務プロセスを改善するにあたって、進まなくなる理由や、進める前の準備についてまとめました。さらに業務プロセスを可視化し、効率化するのに役に立つクラウド型ワークフローシステム「Gluegent Flow」について解説し、事例についても紹介しました。
業務プロセス改善に取り組もうとされている担当者は、本記事の内容を参考になさってください。そして実際にGluegent Flowを導入し、業務プロセス改善に取り組みたいという方はこちらからお問い合わせください。