導入事例

ネクセラファーマ株式会社

ネクセラファーマ株式会社 様

アカウント二重管理を避けMicrosoft 365連携するGluegent Flowを採用。導入後2か月間で約500件申請、スピード普及・スピード浸透でペーパーレス化を実現

ネクセラファーマ株式会社(旧そーせいグループ株式会社)は、バイオ医薬品の研究開発を主軸に、創薬から製品販売までを手掛ける製薬企業です。2015年のヘプタレス社(英国)、2023年のイドルシア社(スイス)の日本および韓国事業の買収により事業の成長を加速させ、2024年4月に社名変更するとともに、新しいブランドイメージ「Nxera」の下で事業を一本化しました。

「日本から世界にイノベーションを届け、日本発の国際的なリーディングバイオ企業となる」というビジョンを掲げ、日本、韓国、英国のグループ会社、さらにロンドン、バーゼルの支店を含む海外5拠点でグローバルに展開されています。
M&Aにより混沌とするITインテグレーションをどう再構築するかを検討し、同時に急ピッチでペーパーレス化を推進する中で、ワークフローとして採用されたのは、運用負荷が少なく、アカウントをシンプルに管理できる Gluegent Flow でした。


M&Aによる混乱期に「ペーパーレス化」の大号令が。短期間で電子化を実現するために重視したワークフローシステムの要件は、Microsoft 365連携

インフォメーションサービス本部 本部長  要覚 様: 2024年4月当時は、ワークフローシステム導入検討以前の問題が散在していました。統合した各社が一方では毎日出社、他方では週5リモートワークという対照的な勤務形態が採用されており、それに伴う企業文化も統一されていませんでした。そのため、いずれかのシステムを踏襲して継続利用するといった単純な解決はできない状況でした。

転機となったのは2024年5月「なぜリモートワークできないのか?」という議論を契機に、業務効率と意思決定のスピードを改善したいCOOから「ペーパーレス化」の大号令の指示を受けました。敏速かつ短期間でペーパーレス化を実現させねばなりません。そのような背景から、ワークフローシステム導入の機運が一気に加速しました。

弊社では、グローバルに展開する5つの拠点でMicrosoft365を利用しています。これまで多くのシステム導入を経験してきた中で、Microsoft 365 と連携するのが最も合理的で運用負荷が低いと判断しました。また、アカウントの二重管理を避けたいという観点からも、ワークフローシステムの要件の1つとして「Microsoft 365 連携」を早期に決定しました。

日本の製薬業界では従来から社内でも紙を多く利用する文化があり、一方グローバルではそのような文化がないため、スピード導入を優先して日本と韓国だけにフォーカスし検討を進めることにしました。一般的なグローバル企業では、ローカル限定のシステム導入を避け、グローバルで統一を図る傾向が強いのですが、ネクセラでは柔軟な意思決定を行うマネジメント体制が整っており、この点において非常にスムーズにプロジェクトを進めることができました。


UIはユーザーフレンドリーでありながら、豊富な機能で実は実装できることが多い。「自社に最適なソリューションを導入できた」と自負している

選定に際しては、限られた時間の中で進める必要がありました。そのため、同僚にヒアリングしたり、ネットで調べて候補を絞り込みました。

Gluegent Flow の採用理由は、モバイル対応をしている点、Microsoft 365との連携(既存のIT環境を活用し二重管理が不要)、システムがシンプルで敏速な導入ができるという点ですね。モバイル対応については、各社対応を謳っているものの、実際にはブラウザでの閲覧というケースが多く見受けられました。一方でGluegent Flowはネイティブアプリを提供しており、ユーザーエクスペリエンスが優れている点も選定ポイントになりました。

その他サポート面でも良い点があります。契約直後にカスタマーサクセス担当者から初回説明を受けた際、OJT形式で申請フォームの作成をハンズオンで実施する機会がありました。その際「短時間でモデルの作成ができ、使いやすい」と実感したことを印象深く覚えています。余計なツールを使用せず、シンプルに1つの画面で作業完結できる点や、承認フローの動作確認も容易である点も優れていいます。UIはユーザーフレンドリーでありながら、機能面では奥深さがあると評価しています。

さらに、カスタマーサクセス担当者から「最初から100%ではなく、60%の完成度でローンチし、運用しながら改善していきましょう!」とアドバイスを受けたことも大きな助けになりました。このアプローチのおかげで無事構築し、2024年9月に予定通りローンチすることができました。

ローンチした社内申請システムの対象は、従来紙やメールベースで運用されていた約50種類の申請業務です。申請書の種類が最も多いのは、私の所属するIT部門に関連する申請業務です。主な内容としては、メーリングリストの新規作成依頼、アプリケーション利用申請、会社貸与端末の申請などが含まれます。

総務部門でも、営業車の車両運行記録申請や自動車運転免許証登録申請など、さまざまな申請を電子化しました。リリースしてから数日後に多くの申請が処理されトラブルなくシステムが稼働していたので安心しました。外出先でもいつでも申請・承認が可能となり、これまでに比べてメール数も大幅に削減できたのではないかと思います。

導入後2024年9月から2か月間で約500件申請が処理され、予想以上の利用状況となりました。社内説明会を実施せず、新システム導入に関する全社アナウンスのみで運用を開始しましたが、スピード普及、スピード浸透が実現でき、マネジメントからも「予想以上に早く展開できた」と高く評価をいただきました。

エンドユーザーからは「不要なメールが減った」「不要なやりとりが減った」「承認が早くなった」などポジティブなフィードバックが寄せられ、クレームは一切ありませんでした。Gluegent Flowで業務効率化が進み、大変助かっています。IT部門としても、「何をどこに送ればいいのか」という問い合わせが減少し、社内問い合わせが確実に減ったことを実感しています。     


導入して見えた副次的な効果と今後の展望。Excelにデータ出力できる点を活かし、システム間をGluegent Flowで繋いでいく

システムを導入したことで、どの申請が最も頻繁に利用されているのかが明確に可視化されるようになりました。製薬業界特有の事情かもしれませんが、実は最も利用が多かったのは押印申請でした。現在でも紙の契約書が多く、Gluegent Flow に依頼内容を記入してから一連の業務がスムーズに回っていくので、法務部もユーザーもかなり楽になったと思います。今後はさらに、紙やメールベースでは把握できなかった申請量や申請頻度のデータを活用し、権限やプロセスの見直しも踏まえ、更なる業務効率化とペーパーレス化を進めていきたいです。また、周りからも追加で「こうしたい」などの改善要望も寄せられており、可能な限り巻き取って、もっと進化させたいですね。

今後はバックオフィス業務だけでなく、コマーシャル部門の業務にもシステム利用を拡大していきたいと考えています。具体的には、学会聴講参加申請や役割者登録申請などの申請・承認の証跡を、電子化していきたいです。製薬業界特有なのですが、ドクターへの登壇依頼に当たって、ドクターの基本情報や実績、候補理由、審査過程などを全て明確に記録し、VeevaというCRMに登録する必要があります。しかし、メールベースでこれを行うのは非常に手間がかかるのが現状です。

既存システムに組み込ませるための追加開発や追加コストを投下するより、周辺でカバーサポートするように「Gluegent Flowで繋ぐ」方がコストパフォーマンスが高く、迅速に対応できます。このような観点から、Gluegent Flowの自分の出力したいデータだけをExcelに出力できる機能は、非常に大きな利点であると考えています。
今後も既存システムとのデータ連携を視野に入れながら、さらなる業務効率を推進していきます。また、これまでと同様にこのようなことはGluegentで実現できますか?」といった形でコンシェルジュサービスを積極的に利用させていただきます。

――ネクセラファーマ様は、Microsoft 365連携というGluegent Flowの利点を最大限活用し、短期間でローンチ、スピード普及・スピード浸透を実現されました。導入後もその活用は広がりを見せており、いまだ残る紙による業務の電子化を検討だけでなく、システム間をGluegent Flowでつなぐという新たな取り組みにも展開されています。今後もGluegent Flowを用いながら、ITインテグレーションをさらに進化させ、業務効率を一層推進されるでしょう。

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