導入事例

象印マホービン株式会社

象印マホービン株式会社 様

グループウェアの移行に合わせて、Google Workspace と親和性が高い Gluegent シリーズを採用。「苦労した記憶がない」ほどのスピーディさで社内展開・利用定着を実現し、社内IT化を推進。直近では、営業関連業務で 1/12の工数削減に成功。

象印マホービン株式会社は、「きょうを、だいじに。」をコーポレートスローガンとして、主に生活家電・リビング・調理家電を3本柱に、ステンレス魔法瓶や炊飯ジャーをはじめとする調理器具や家電製品の製造販売で多くの生活者にその名を知られています。
最近では、象印食堂という飲食店の経営や、銀白弁当というお弁当の販売事業など、新しい取り組みも始めています。日本だけでなく、中国上海、香港、タイ、アメリカなど海外にもいくつかのグループ会社が存在する、グローバル企業です。
DXというキーワードを元に、中長期計画にも組み込まれたITの積極的活用に取り組まれており、2018年には Google Workspace 移行をきっかけに、Gluegent Gate をはじめ Gluegent Flow などの Gluegent 製品をシリーズで採用。セキュアなIT環境を整備し、業務のデジタル化を加速させ、現在もDX化をけん引しています。

グループウェア移行と統合をきっかけに、ワークフロー導入も検討

経営企画部 システムグループ長 松浦 潤 様:
Gluegent シリーズ導入前は、社内にメールシステムが2つあったんですね。社内で流通するメールシステムと、社外の取引先とメールでやり取りするための Outlook があり、使い勝手や効率性の観点から、これを何とかしたいという思いがありました。
そこで2018年に Google Workspace 導入検討を機に、SAML 対応したシングルサインオンを実装できる「Gluegent Gate」を導入。

さらに、以前利用していたグループウェアではワークフローや掲示板の機能があり、それらすべての機能を Google ベースに統合する、という方針を立てました。ただ、Google Workspace に統合しようとすると、ワークフローや掲示板の機能が別で必要になる。困っていたところ、サイオステクノロジーの有馬さんから、Gluegent シリーズにはワークフローだけでなくそういったガジェット機能、つまりカレンダーや掲示板もあるということをお聞きし、渡りに船だと思いました。というのも実は、以前のグループウェアのワークフロー機能はあまり社内に浸透しておらず、紙での申請がメインで、その点も課題認識がありました。

まずは現状維持で載せ替えたい。決め手は、総括的に管理が可能なシリーズ製品

松浦 様: まず、今できていることができること、というのが前提条件にありました。(当社ならではの利用方法かもしれませんが)人事部門における社員の保有スキルや異動希望などをワークフローで収集しており、それを実現できるかどうかがポイントの一つでした。具体的には、社員個人が今年1年間で行った業務、自己研鑚でやったこと、今後の人事希望、などの項目を起票するにあたり、前年のパーソナルデータを表示し今年の結果を入力して申請するための、ワークフローの画面や構成が必要でした。サイオステクノロジー有馬さんは、すぐにそれらを実現できそうだと回答してくれた一人で、大変助かりました。

Gluegent Flow には必要な機能が十分備わっていますが、他社との比較検討では、正直、機能的にはあまり差が無さそうとの印象を持ちました。ただ、グループウェアはグループウェア、シングルサインオンはシングルサインオンで選んでしまうと、この二つの親和性というところでややこしい話になる可能性があり、Gluegent Flow であれば Google Workspace との親和性が高く、Gluegent シリーズとして総括的にワンストップで全部提供できる、というお話だったんですね。それが決め手で導入に至りました。

ローコードで作成でき、スピーディに社内普及

松浦 様: 社内展開では、あまり苦労した記憶がないんです(笑)。自然と広まっていきました。導入して1年後ぐらいにコロナ禍になりましたが、すでに Gluegent Flow の利用が普及しつつあり、ペーパーレス対応できていたのは大きかったですね。
具体的に、営業の提案価格の申請承認のケースを例にあげると、従来はメールや紙で申請していたのですが、今ではスマートフォンで社外でも承認や申請ができるようになっています。これらが利用の拡大、普及の一助にもなったのかなと思います。

経営企画部 システムグループ マネージャー 高田 篤史 様:
Gluegent Flow は、SEのようにプログラムのスキルやノウハウがなくても、経路設定したりワークフローを作成できるので、システム部門の社員だけで運用可能です。
さらに、庶務をやっていただいている派遣社員の方に少しレクチャーした程度で、Gluegent Flow を操作でき、申請や経路を作れるようになります。誰にとってもハードルが高くなく作成できる、というところが、スピーディな社内の利用拡大や定着に繋がった要因かなと思います。

法務知財部、営業関連業務など社内利用がさらに加速し、業務効率化へ。迅速できめこまやかなサポートの対応が継続利用につながる

松浦 様: 実際の活用例としては、法務知財部というリーガルチェックをする部門があるのですが、その申請もワークフローで受け付けています。申請の結果、軽微なもの、部門の判断で変えても変えなくてもいいもの、会社的には絶対変えないといけないもの、などをAからEぐらいまでのランク付けをしてコメントを付けて返すのですが、その一連の流れを Gluegent Flow で構築しています。これは本当に利用部門の方が自ら作りました。システム部門の負担軽減という効果もありますし、他部署との連携の円滑化という効果もあり、活用は間違いなく広がっていますね。

経営企画部 システムグループ マネージャー 楠瀬 弘文 様:
自動連携も Gluegent Flow で実現しています。具体的なデータの種類としてはリベートの情報と、契約上の各取引先の単価情報という2種類があり、どちらも上長承認があって初めて適用されるものになります。
さらに、その2種データのマスター登録は監査の検査上の重点業務となっており、当初は、上長の承認通り登録されたか否かは事後の紙ベースでのチェックだったため、監査上の確認の手間もかなりありました。それが、Gluegent Flow を用い承認後にマスターへ自動登録されるという自動連携によって、紙ベースの確認資料もなくなり、確実に登録されている保証もでき、監査要件を満たせるようになりました。

高田 様: 導入後の利用状況でいうと、ワークフローの数は何倍にも増えています。簡単に作れるということもありますし、今まで見えないところで紙でやり取りしていた部分が表面化されて、Gluegent Flow を使ってデジタル化したものも多いですね。
ワークフロー作成時に困ったり、エラーになったりした際には、クラウドコンシェルジュ(Gluegent シリーズのサポート)に問い合わせをするとすぐに回答が来て、大変スムーズに対応いただけているという印象を持っています。安心できるサポート体制も、ずっと使い続けられている評価ポイントだと思います。

ワークフローの一本化により、ユーザーの利便性アップと大幅コストダウンを実現

楠瀬 様: 直近(2022年)では、基幹システムと Gluegent Flow とのデータ連携がありますね。取引先ごとの商談情報や単価契約情報などを、営業担当者による申請から上長による承認、その後の基幹システムへの登録という一連の業務の流れがあります。Gluegent Flow で、このような承認の仕組みを実現したいと考えました。

以前のシステムでは、スマートフォンで承認できなかったり、基幹システム側が非稼働の場合は自動連携できないという課題があったのですが、Gluegent Flow とのデータ連携では、基幹側が非稼働でも承認したデータがプールされ、稼働時に取り込めるようになって連携漏れもなくなりました。Gluegent Flow に統一されたことで、今までは申請書に応じて承認するルートが2種類だったようなものも一本化できたので、承認する側からすると効率はかなりあったかなと思います。

高田 様: まず何よりも、全ての社内ワークフローの仕組みが Gluegent Flow に一本化できたことで、システムを管理するシステムグループにとっても、おそらくユーザーにとっても、利便性というところは非常に上がったのかなと思います。

Gluegent Flow になって実感した効果としては、簡単に承認経路を変えられることですね。以前のワークフローよりも Gluegent Flow の方が、新たなワークフローの開発工数が短く達成できるため、聞いたところによると、旧ワークフローシステムでは承認経路を変える場合、大体1本当たり6時間程度かかっていたことが、 Gluegent Flow だと30分もかからず対応できるようになったということで、保守する部門としては大きなメリットですね。

ユーザーにとっても、今までは経路を変えるのに時間がかかるので我慢していただいていた部分がありましたが、簡単に承認経路を変えて、上長に承認が欲しい、といったものもすぐ対応できるようになって、それはすごく助かっています。

さらに、コスト的な面からみても、旧ワークフローの仕組みのランニング費用がなくなるというメリットがありました。旧ワークフローの仕組みのためだけに、グループウェアの一部機能を残してずっと使い続けていたので、そのランニング費用がゼロになるという大きなコストダウンになりました。

これまで通りの安定稼働、そして、Gluegent シリーズのさらなる成長と技術支援に今後も期待

松浦 様: Gluegent シリーズ は、たまにちょっとバグが発生したりする時もありますが、基本的にあまりトラブルがありません。とても安定している基盤と評価しており、第一優先としては、その安定運用を続けていただきたいですね。

エピソードでお話しした、人事のパーソナルデータの件や営業のワークフローの件など、当社独自の仕組みを Gluegent Flow で実現できるかどうかの相談に対し、御社の営業さんは真摯に取り組まれ、パートナー企業さんと協力して、こうすれば実現できますと対応くださっています。今までのお付き合いから、Gluegent シリーズであればできないことはないという、そんな印象があるんです。結構な頻度で新しいサービスをリリースされており、ぜひ今後も、引き続き新規や追加のリリースを継続していただければと期待しています。

高田 様: Google Workspace 自体がアップデートし、新しい技術やそれに付帯するサービスが提供されると推測されますが、(当社だけですと)それらを利用したいけど技術が高くてなかなか導入が難しい、というケースも出てくるかと思います。御社には、Google との「ハブ」や「繋ぎ」役を期待しています。こうすれば使えますよとか、こういうサービスを一緒に使ったら使いやすいですよ、といったご支援を、今後ともお願いします。

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――象印マホービン株式会社は、グループウェアの移行をきっかけに、グループウェアと連携できるさまざまな機能の統合化を図り、Gluegent シリーズを一括導入。営業担当によるきめこまやかなフォローと迅速なサポート対応もあり、社内のさまざまな部門で継続した利活用が進み、データ連携による自動化・業務効率化を加速されています。