販売会社ならでは!頻度も数も多い、外回り営業の申請業務をGluegent Flowで効率化。さらに、オーダーメイド業務はあえて電子化しない、独自のハイブリッド運用へ。
歯車を規格化し、ストック製品として生産、販売していた協育歯車工業株式会社。製造した歯車製品の販売力を高めるべく、1971年に設立された工業用部品販売会社が株式会社協育です。多様なニーズに応えるため、協育歯車工業の製品以外にも多くの工業用部品を取り扱っています。中でも得意としているのは、歯車を中心としたオーダーメイドの金属製品です。協力会社と連携して、規格にとらわれず顧客のこまやかな要望に対応してきました。日本のモノづくりを牽引する超大手企業から町工場まで、取引先は全国に広がっています。同社は国産グループウェアから Google Workspace へと業務基盤を移行する際、ワークフロー機能を補うためGluegent Flowを導入しました。総務部の担当者様がおひとりで管理し、活用を広げてきた歩みをうかがいました。
グループウェア移行にともない、不足するワークフロー機能を補うべくGluegent Flowを導入
総務部 部長 北川 様:
以前は、社内の情報共有にグループウェアを利用していましたが、つきあいのあるベンダーから Google Workspace を紹介されて、乗り換えを検討し始めました。Google Workspace にはワークフロー機能が用意されておらず、それを補うために併せて紹介されたのがGluegent Flowでした。同時に、ワークフロー機能が付随している他社のグループウェアも検討し、実際に試用もしてみました。しかし機能が不足していたりストレージ容量が不足していたりと、当社の使い方に合うものが見つからなかったため、当初、最有力候補としていた Google Workspace とGluegent Flowを採用することになりました。
一気に移行するのではなく、半年ほど時間をかけて少しずつ移行しました。社員の平均年齢が30代ということもあってか、システム移行に伴う混乱や不満の声はなかったと記憶しています。これが、2014年のことです。
限定的な利用から、サイオステクノロジーのサポートを得てより幅広い活用へ
北川 様: 最初の5年ほどは、主に残業申請や休暇申請などにGluegent Flowを使っていました。転機になったのは、2019年にサイオステクノロジーさんからご連絡をいただいたことですね。
サイオステクノロジーさん(カスタマーサクセスチームの前身となるメンバー)が、Gluegent Flowの活用を広げるお手伝いをしてくださるということだったので、紙で残っている手続きを見てもらい、相談に乗ってもらいました。多くの手続きはGluegent Flowで実現できること、そのための具体的な方法などを教えてもらって、次第に活用範囲を広げていきました。
最初に手をつけたのは、出張予定届と出張精算書です。営業と販売に特化した企業であり、社員25名中21名が営業を担当する当社では、月に7~8回も出張する社員がいます。それに伴う申請書類も頻繁に作られていましたが、これらをGluegent Flowに置き換えたことで、決裁までのスピード感が向上しました。これを皮切りに、10種類ほどのモデルを作りました。
社長が協育歯車工業の役員を兼務していて、出社する日としない日があります。以前は、社長の承認を待つ書類が机の上に積まれていて、出社のタイミングによっては、承認まで1週間ほど待つこともあったようです。今では、基本的に当日中に承認してもらえるようになりましたね。承認を待っている間、自分が出した申請がどこまで進んでいるのかわかりにくいという悩みもありました。Gluegent Flowを導入したことで、誰の承認まで進んでいるのかオンラインですぐにわかります。紙の書類と違って、紛失の心配もありません。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて急遽テレワークを実施したのですが、そのときに必要な申請書類もGluegent Flowで作成しました。状況の変化に応じてすぐに申請を作れて、オンラインで承認できるので、テレワークにもスムーズに対応できました。
――ワークフローシステムは、使い方によって稟議、決裁以外のことにも幅広く使えます。課題に対して、ワークフローシステムを使ってどのように解決に導くことができるか、それを発見することがワークフローシステム活用のカギとなります。サイオステクノロジーではお客様と課題を共有し、解決まで伴走するサポート体制を整えており、活用を広げるお手伝いをしています。
営業活動に欠かせない紙の文書は残しつつ、メリットが大きいものから順次電子化
北川 様: すべてを電子化できるのが理想かもしれませんが、現状では紙を使う方がやりやすい仕事もあります。オーダーメイドの注文がわかりやすい例です。
金属製品の注文なので、受注時に図面が送られてきます。それをパートナー企業と共有し、見積を作ります。複数のパートナー企業に打診することもあるので、この時点で図面に加えて複数の見積結果がついてきます。その後も製作が進むに従って紙の書類が増えていくので、これらをクリアファイルにまとめて、案件管理を行っています。それぞれを電子化する方法はありますが、種類の異なる書類をひとまとめに扱うのは紙の方が便利というのが現状です。
また、下請法で注文書などの文書を交付する義務があると定められているので、パートナー企業には紙で出力したものを送付することにしています。法律の制約や取引先からの要望など、紙を簡単になくせない事情もあるのです。
紙で出力しなければならないもの、紙で管理した方が便利なものは紙を使いつつ、そうではない部分は順次Gluegent Flowにのせていければいいなと思っています。
――守るべき法律など、企業を取り巻く状況はそれぞれ異なります。紙の書類を一気になくすというやり方もありますが、すべての企業でその方法が正解とは限りません。一気に変えられない場合は、協育様のようにできるところから順番に電子化を進めるのは有効なアプローチです。
取引先管理、ISO14001対応の記録保管など、Gluegent Flow活用を広める展望も
北川 様: 今後対応したいのは、稟議書や労務関連の諸変更届、取引先新規開設届けなどですね。いずれも、現在は紙の書類を書いてもらって、承認されたものをファイリングして保管しています。Gluegent Flowに移行できれば紙の書類を減らすことができて、ファイリングなど保管の手間もなくなります。
保管という観点では、紛失しては困る情報もGluegent Flowで管理できるようにしたいですね。今考えているのは、ISO14001に関わる文書の管理です。ISO14001では数多くの情報を記録し、一定期間保管しておかなければなりません。これらは紛失や改ざんがあってはならないので、紙よりもGluegent Flowのようなシステムで管理することが向いていると考えています。
Gluegent Flowを使いこなすという意味では、Googleスプレッドシートへの自動出力に興味があります。承認されたものをリアルタイムにスプレッドシートにまとめられるのは、とても便利そうです。他にも便利な機能があるようなので、もっと使い方を覚えて活用していきたいと思っています。使いこなしていくために、サイオステクノロジーさんのサポート体制にも期待しています。
――紙とワークフローシステムをうまく使い分けながらビジネスに取り組む協育様。これからGluegent Flowの活用を深めていけば、必要な部分に紙の書類を残しつつ、より効率的なビジネススタイルを獲得できるのではないでしょうか。