導入事例

三友株式会社

三友株式会社 様

Microsoft 365の導入を機にワークフローを紙からクラウドへ。ノーコードで画面を作れる特長を活かし、それぞれの利用現場で申請モデルを作成、スムーズな社内展開を実現。

1953年、NHKがテレビ放送を開始するより早く、1月20日に産声を上げたのが、三友株式会社です。フィルムなど映像資材販売からスタートした同社のサービスは、今では映像制作のあらゆる分野を網羅しています。スタジオの設計、施工、撮影に必要な機材の販売とメンテナンス、さらには撮影した映像を作品として仕上げるポストプロダクションまで。8Kの高画質映像や360度映像を使ったVR作品など最新技術にもしっかり対応し、ユーザーを支援します。そんな同社が社内システムをオンプレミスからクラウドに移行し、合わせて紙で処理していたワークフローも電子化しました。ペーパーレス化による数々の効果を得られたほか、COVID-19の流行を受けて急遽進められたテレワーク環境にも良い影響をもたらしました。

社内システムのMicrosoft 365移行に伴いワークフローのペーパーレス化を検討

総務本部 システム部 部長 荒木 恒恭 様:
以前はオンプレミスの業務システムを使っていたのですが、数年前からクラウドに軸足を移し始めました。新しく導入するシステムに求めたのは、ポータルサイトとリアルタイムのコミュニケーション、メール、そしてワークフローです。検討の結果Microsoft 365を選択し、2020年4月から社内で利用しています。

総務本部 システム部 係長 金子 強 様:
業務システムに求めた機能のうちポータルサイトとコミュニケーション、メールはMicrosoft 365でカバーできましたが、ワークフローをどうするかという課題が残りました。SharePointを使って実装することもできますが、開発のハードルが高いという問題があります。検討の結果、そこにリソースを投じるよりサードパーティのワークフロー製品を組み合わせて利用する方が効果的だと判断しました。

ユーザーをMicrosoft 365で一元管理できて運用負荷が少ないワークフロー製品、Gluegent Flowを選択

荒木 様: まず、Webサイトなどを検索してワークフロー製品を比較しました。その中から特に魅力を感じた4製品をピックアップして、デモ環境を触らせてもらって実際の使い勝手を比較しました。

金子 様: 機能面では、Gluegent FlowがMicrosoft 365と連携可能な点に注目しました。導入済みのMicrosoft 365とワークフロー製品で個別にユーザー管理をするのは、非現実的だからです。管理するユーザー情報が増えれば手間が増えるだけではなく、人的ミスも起こりやすくなります。

その点Gluegent Flowなら、Microsoft 365のユーザー情報と連携してくれるので、ユーザー管理を一元化できます。導入後の運用について考えたとき、これは大きなメリットです。異動のたびに抜け漏れがあっては、日々の業務に必要な承認申請に影響が出てしまいますから。

総務本部 総務部 主任 芥川 明子 様: 利用者の視点からもっとも大きな違いを感じたのは、デザイン面です。ほかの2製品はやや華美な印象がありましたが、Gluegent Flowはデフォルトのデザインがシンプルで好印象でした。

荒木 様: スマートフォンでの利用も考えていたため見た目はシンプルにしたいと思っていました。小さい画面に必要な情報だけを、スクロールしたときに見やすい順番に並べるのが一番使いやすいと考えています。

――新しいシステムを導入する際、必ずと言っていいほど課題視されるのが、ユーザー管理の負担です。特に社内業務に直結するシステムの場合、入社や異動後すぐにシステムが使えるよう整備しておかねばなりません。システムが増えるたびに2倍、3倍と手間が増えていけばヒューマンエラーにもつながるため、ユーザー管理は可能な限り集約されていることが望ましいと言えます。

総務部で使う申請は総務部で作る、それぞれの現場で考えた使いやすいデザインを実現

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荒木 様: 導入までにシステム部で5種類、総務部で12種類の申請を作成しました。システム部で使うものは私が、総務で使うものは総務部の芥川が作成しています。実際に申請を受けて処理している現場で作った方が、ワークフローが使いやすいものになると考えたからです。

芥川 様: 私は特別ITに詳しいという訳ではありません。荒木が作ったひな形をベースにひとまず作ってみて、動かしながら修正することで思い通りの申請を作ることができました。基本的な機能がわかりやすくならんだGUI画面を使いながら、作り方を覚えました。わからないことが出てくるたびに荒木に聞いたり、クラウドコンシェルジュに用意されたFAQを参照したりしました。おかげで今では、過去の申請を流用してある程度のものを自分だけで作れるようになりました。

社内で抵抗なく使ってもらうための工夫もこらしました。デザインはできるだけシンプルに、プルダウンやラジオボタンを使って記入項目を減らし、関連する順番で項目を配置しました。類似の申請は統廃合して、申請の種類自体も減らしました。導入時には、マニュアルも作って社内で配布しました。

――申請の作成や修正変更など、現場で使うものを含め全てをシステム部で運用してしまうと、負担は集中してしまいます。Gluegent Flowならノーコードで簡単に誰でも作成できるため、現場の担当者が自由に作成可能。導入後、システム部のサポート負担は各段に軽くなるのです。

COVID-19対策を乗り越えながらの導入でありながら、問い合わせもほとんどなくスムーズに移行完了

荒木 様: 2020年にCOVID-19の大流行があり、急遽テレワーク環境を構築しなければならなくなるなど想定外のイベントが発生してしまいました。その影響で当初の予定より遅くなりましたが、2021年4月にGluegent Flowのカットオーバーを迎えることができました。

芥川 様: 社内に向けて「4月以降、これらの申請は紙では受け付けできなくなります」とアナウンスして、その日から一気にGluegent Flowに切り替えました。Gluegent Flowの使い方がわからない、申請画面が使いにくいなどとクレームが殺到するのではないかと、どきどきしたのを覚えています。

しかし予想に反して、問い合わせはほとんどありませんでした。切り替わったことに気づかず紙で申請しようとした従業員から問い合わせがあった程度で、Gluegent Flow自体の使い方に関する問い合わせはほとんどありませんでした。申請画面をシンプルに作ったことと、Gluegent Flow自体が直感的に使えるシステムだったことから、スムーズに使い始められたようです。

荒木 様: システム部の申請と総務部の申請の画面が似ていることも抵抗が少なかった要因ではないかと考えています。同じひな形をベースに社内で作っているので、操作性が似ています。ひとつの申請で使い方を覚えたら、ほかの申請書も抵抗なく使えているのだと思います。

Gluegent Flowの導入で、業務のスピード感は高まりました。システム部への申請であれば、申請者の上長の承認を経たものがシステム部に届き、担当者が割り振られて作業をして完了ということになるのですが、申請から作業完了までのスループットが確実に早くなっています。製品選定時に期待した通り、スマートフォン向けアプリも広く使ってもらえているようです。

金子 様: 承認者も担当者も自分のタスクを一覧表示できるので、次に何をすればいいのかわかりやすくなりました。いま誰の承認待ちなのか、作業担当者が誰なのかが明示されるようになったので、見られている効果もあるのかもしれません。

――お仕着せのレイアウトではなく、現場で考えて社内で作った申請画面だからこそわかりやすい、そういった成功例と言えるでしょう。ノーコード・ローコードで画面を作れるシステムならではの強みが、ここにも表われています。

紙の申請の不便さとGluegent Flowの手軽さを実感し、Gluegent Flowの更なる活用へ

総務本部 総務部 部長 野嶋 博 様: コロナ禍でテレワークを経験して、紙の申請の煩雑さを痛感したというのも、導入がスムーズだった要因かもしれません。早く承認してほしいのに上長の出社日がわからず、「あの人が来たらハンコをもらっておいてください」と伝言を頼むことも珍しくありませんでしたから。

芥川 様: テレワークでも出社したときでも、利便性は紙よりも格段に向上しています。総務部には「申請したものがまだ承認されていない」という問い合わせが多く寄せられます。以前であれば、誰の承認が必要な書類か聞いて、その人のデスクに紙の申請書類を探しに行っていました。いまではオンラインで承認の進捗状況がわかるので、そういった問い合わせに時間を取られることがなくなりました。

野嶋 様: 申請する立場としても承認する立場としても、紙の制約を離れたことの効果は大きいと感じます。申請する立場としては、所属部署や申請者名など同じことを毎回記入しなければならなかったのが、今では申請画面を開くと自動入力されています。A4用紙に必要項目を無理矢理詰め込む必要がないので、記入エリアの制限もありません。必要なことを、きっちり記入することができます。

承認する側から見ても、紙の制約にとらわれずしっかり書かれていれば判断しやすくなります。それから、内容に不備があった場合に差し戻しもしやすくなりました。紙の申請書を差し戻すとイチから書き直さなければならず大きな手間になりますが、Gluegent Flowなら必要な項目の修正だけで済みますから。「ここはもっとわかりやすく書いて」などと助言を添えて差し戻すことで、書類の書き方の指導にもつながっています。

荒木 様: 今後は、まだ紙で残っている申請を順次Gluegent Flowに移行していく予定になっています。特に数多くの紙の申請書が残っている人事関係申請への対応が求められていて、芥川への期待がかかっているところです。サイオステクノロジーにはGluegent Flowの機能強化、中でもMicrosoft 365との連携機能の強化に期待しています。

――三友株式会社はコロナ禍という未曾有の事態にありながら、業務システムのクラウド移行を実現しました。Microsoft 365との連携で管理負担を削減できること、現場で申請画面を作れることなどGluegent Flowの特長をうまく活かすことで、ワークフローのペーパーレス化を社内の抵抗なくスムーズに成功させています。今後もMicrosoft 365とGluegent Flowの連携機能を活用してDXを推進していくでしょう。

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