「非定型業務」から「定型業務」を切り出して「ワークフロー」化したら業務を効率化しましょう
日々の業務の中で、手順や処理が決まった仕事はどのくらいの比率を占めるでしょうか。手順や処理が決まった業務は「定型業務」と呼びますが、定型業務のうち、書類を介して行われる業務はそのプロセスや関係者などを整理することで、「ワークフロー」としてモデル化することができます。以前の記事で「定型業務」のワークフロー化について述べましたが、今回は改めて「定型業務」について考えてみたいと思います。
定型業務とは
ビジネスの場における「業務」は「定型業務」と「非定型業務」の2つに分けて考えることができます。
「定型業務」は、いわば「いつも変わらない仕事」です。例えば得意先A社から、商品Xを100個の注文を受けたら納品の手配をするというような業務で、その都度「高度な判断」は必要としません。業務の構造(商品が注文され、それに従って納品する)は変わらず、構造に当てはめられるパラメータ(注文主や、商品名、数、納品先など)が変わるのみであり、誰が行っても同じ結果が生まれる仕事です。
一方、「非定型業務」は、組織や自身の経験を基にして、独自の判断やコネクションを駆使し、最適な手法を検討し実行に移すなど、その都度「高度な判断」が必要となるような業務です。
日々の業務においては、可能な限り「非定型」な業務を整理し、「定型化」することが業務の効率化につながります。また「定型化」して手順書に落とし込んだり作業を自動化することで、ミスも減りますし、貴重な人材の時間を奪うこともありません。
「非定型業務」を「定型業務」化する
具体的に、「非定型な業務」を定型化するとは何でしょうか。ここでは営業がお客様から緊急度の高いクレームをいただいた例を挙げてみます。クレーム対応は、対応を誤ればお客様の信頼を損ねたり損害が生じたりするため、非常に高度な判断が求められます。これは「非定型業務」の典型と言えるのではないでしょうか。
クレームを受けた担当者の業務は以下のとおりです。
- 上長に第一報を入れる
- 状況を整理し、対応を検討して対処する
- クレーム報告書を提出する
この一連の業務をよく見れば、「定型業務」と「非定型業務」に分けることができます。「非定型業務」は、2の「状況を整理し対応を検討して対処する」部分です。まったく同じクレームはありませんので、常に何かしらの判断が求められることとなります。一方で、1の「上長に第一報を入れる」と、3の「クレーム報告書を提出する」は、必ず行う「定型業務」であり、いずれも業務の流れが決まっているのではないでしょうか。
このように、いわゆる「非定型業務」にも、整理すると「定型業務」を切り出すことができます。こうして非定型業務のかたまりを小さくすることで、非定型業務に集中することが可能です。
定型業務のワークフロー化
「定型業務」も「非定型業務」も、業務を一連の流れとしてまとめることが可能です。この業務の一連の流れを定義し、手続きを再現可能なプロセスにまとめることを「ワークフロー」とよびます。
しかしながら「非定型業務」の場合は、条件分岐が多くなったり、多重化したり、ワークフローとしてまとめても活用できない場合が多くあります。
一方で、「定型業務」は、ワークフローとして構造をまとめることが容易です。ワークフローとして整理してまとめられた業務は、豊富な経験や特別な技術がなくとも、一定の手順を実行可能であれば、誰でも再現可能な業務となります。
「非定型業務」の典型であるクレーム対応においても、一部を「定型業務」化することで「非定型業務」に集中することができ、かつ切り出した「定型業務」を
ワークフロー化すれば効率化も可能です。
ワークフローの電子化
さて、「定型業務」のうち、書類をベースに行われている業務は多いと思います。前述した「クレーム報告書を挙げる」も書類がベースです。この書類は、皆さんの組織ではどんな形でしょうか。紙の場合は、内容を記入して、ハンコを押して、上長に承認をもらって、関係者に回して、全員に回覧し終わったら台帳に登録して、原本を保管するという作業が発生するのではないでしょうか。
しかし紙の場合は、見てもらうのに時間がかかったり、途中で紛失(!)したり、保管後は倉庫にしまわれて閲覧できなかったりなどいろいろなデメリットがあります。
これらのデメリットを解消するのに有効なのがワークフローシステムです。最近はクラウドサービスが多く登場し、低コストで簡単に紙を電子化させることができるようになっています。定型業務に関しては紙を排し、電子化・クラウド化することが、より適していると言えるでしょう。
ワークフローシステムで「定型業務」を行うメリット
ワークフローシステムで定型業務を行うことのメリットは、紙がなくなるというだけではありません。利用される環境にもよりますが、一般的に考えて以下のようなメリットが得られます。
処理・手続きが高速化され、業務全体がスピードアップする
机で紙にハンコを押す必要がないため、スマートフォンなどを使って、どこでも処理できる。
書類がデータとして一覧で保管されるため、後から検索、閲覧しやすい
データでやりとりされるため、途中で紛失するリスクがない
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業務フロー改善で気をつけたい3つのポイントと 成功させるための3つのコツ
進まない業務プロセス改善を進めるために 押さえておきたい準備とは?
定型業務をワークフロー化できたら、Gluegent Flowでさらに業務を効率化しましょう!!
(橘)